<前回からの続き>
SMクラブ衰退の背景として、SMプレイを求めるマニアの減少ということもあるでしょう。これは確かだと思います。
マニア層が薄くなった要因のひとつは「ネットの普及」だと考えられます。
私自身は、顔面騎乗というフェティッシュに強烈にひきつけられている、いわばマニアです。
その強い欲求の背景には、若い頃に顔面騎乗シーンを求めてもほとんど得られなかった、という挫折があります。(世の中から排除される顔面騎乗)
また、顔面騎乗を体験したくても満足できるプレイがどうしてもできない、という無力感も味わいました。(プレイから排除される顔面騎乗)
それゆえに渇望感が一層かきたてられ、のたうち回ってもがき苦しんだ結果、いっぱしのマニアがここに誕生した、というわけです。
ところが現在では顔面騎乗シーンを見たければネット検索するといくらでも手に入ります。しかも良質な画像が無料で。
顔面騎乗を体験したけりゃ、敷居の高いSMクラブなんぞに行かなくても、ネットで簡単に見つかるフェチ系風俗店でお手軽に体験できる。
つまりネットの出現で世界が完全に変わってしまったんです。求めれば何でも簡単に得られる世の中になったので確かに便利にはなりました。
が、その一方で、何をするにもハードルが下がってしまった。これでは渇望感をかきたてられる局面がありません。
もしも私があと20年遅く生まれていれば、ここまで顔面騎乗に魅せられることは無かったでしょう。簡単に得られるものにそれほどの価値を見出せなかったはずですから。
というわけで、物心ついた頃からネット環境に囲まれて育った世代が大勢を占めるようになれば、SMやフェチに限らず、マニア層の厚みは失われるであろうことが想像できます。
それがSMクラブ衰退につながった要因のひとつかもしれません。
私自身は、SMクラブが減ってきたからといって顔面騎乗プレイをやめるわけにはいかない(なにしろマニアですから)。
行きつけのクラブが閉店するたびに、あるいはそれを見越して、顔面騎乗プレイができる店を常に開拓する、“孤独でストイックなクラブ活動”の継続を余儀なくされていました。
では、私のクラブ活動(お店探し)とはどんなことをしているのか?
<次回へ続く>