<前回からの続き>
1990年代に入って間もない頃、大阪のファッションヘルス“パンドラ”でなんとも珍妙な顔面騎乗プレイを体験した私。いまだにあの時の女性が何を考えていたのかよくわかりません。
顔面騎乗なんて言ってみれば顔に跨って座るだけなので、今なら普通のヘルスでも頼めば気軽にやってもらえると思います。
ところが当時はネット普及前のフェチ情報暗黒時代。ヘルスで働く女性にとって“顔面騎乗”とはSMクラブで行われるMプレイであり、ヘルスでのプレイの範疇を逸脱するもの、という感覚だったのかもしれません。
「やっぱりヘルスで顔面騎乗プレイするのは難しい」と感じた私は、ふたたび天満のSMクラブ“夢楽園”に回帰します。
でもこっちはこっちで受付のオジサンは相変わらずフレンドリーなんですが、プレイの方も相変わらずのダメっぷり。
あのギャルっぽい女王様との官能的な顔面騎乗プレイ体験が忘れられず、同様の体験を求めて似たタイプの女王様を指名するのですがうまくいきません。どの女性も通り一遍のSMプレイとおざなりな顔面騎乗しかやってくれない。
毎回毎回2万円もの大枚をはたいたあげく、失意のどん底に沈んで店を後にしていました。
そんな暗い日々が続く中、私は会社の転勤で大阪を離れ、東京に居を移します。90年代後半に差し掛かる頃でした。
心機一転、東京での(SM)クラブ活動を始動!といいたいところですが、実はしばらく様子見の構え。とにかく東京は店の数が多すぎてどの店を選べばよいのかわからない。
SM誌の広告を見てみると、池袋ならサンクス、グリーン企画、無我、ハイヒール、クインビー、六本木ならクール、レーヌ、クイーンズクラブ、ルージュ、アマン・・・。
そのほか、新宿、渋谷、五反田、錦糸町などの繁華街や中野、目黒、赤坂といった一見風俗とは縁がなさそうに思えるエリアにもSMクラブが点在している。
一体どの店に行けばよいのかわかりませんでしたが、とりあえず東京では池袋か六本木がSMクラブの充実したエリアというのはわかりました。
でも池袋・六本木の店はいずれも本格的なSMクラブというイメージで、顔面騎乗(だけ!)大好きという中途半端なエゴマゾの私には敷居が高そうな印象。
よくわからない東京でいきなり本格的なSMクラブに行くのはコワかったので、とりあえず最初はソフトな路線の店でスタートしたい。その観点で私が注目したのは”イメージクラブ”という業種。
東京は風俗誌が充実していたのでそれを良く見ていたのですが、何やらイメクラなる業種があるらしいと、ある時気づきます。
どうやらそのイメクラでは、さまざまなシチュエーションのイメージプレイができるらしい。つーことはもしかすると本格的Mプレイでなく、ちょっとしたお仕置き的なシチュエーションで顔に座ってもらうというプレイも可能かもしれん。
そう思った私は顔面騎乗ができそうなMっぽいシチュエーションOKのイメクラを探してみたところ、五反田にそれらしき店を発見。
それは“オーロラ”というイメージクラブでした。この店は本格的Mプレイではなく、ちょっとしたMっぽいイメージプレイができるとのフレコミです(広告によると)。
「うむ、ここはなかなか良さそうだゾ」と思った私は、さっそくその店を訪問することにしました。
<次回へ続く>
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