<前回からの続き>
「また真衣さんに座って欲しいです」などと冗談交じりのメールを送ってから数日経ったある日、彼女からメールが届きます。
「実は、私も座りたいんです。あの快感が忘れられなくて・・・。
オオノさんと会っていた頃から時間がたってしまい、私も年齢を重ねました。
今さら会って、というのは難しいでしょうか?」
そんなメッセージをもらって私は驚きました。でも一方で、こうなることも少し予感していたんです。
そうはいっても最後に会ってから10年近く経ってます。正直なところ、真衣さんの顔の記憶さえ薄れかけているような状況。私自身、年相応の外見に変化しており、あの頃とは変わっています。会うべきなのかどうなのか? 逡巡する気持ちはありました。
でもやっぱり会いたい。だから、
「もちろん私もお会いしたいです。よろしければ私が関西まで行きますよ」と返信しました。
それに対し、真衣さんからは「来月、私が実家(東京)に帰る予定なので、その時はどうでしょうか?」とのことです。もちろん私はOKです。
ところが当日が近づいてきたころ、なんと「丁度そのタイミングで生理になりそう」との連絡が入りました。私は何とかタイミングがずれるよう祈ったのですが残念ながら真衣さんの帰省に重なってしまいました。これほど残念なことはありません。
次に東京に戻るのは3ヶ月後ということでしたのでそれを待つことにしました。そして、ようやく3ヶ月経ったある日の午後、私たちはかつての待ち合わせ場所で再会します。
会うのはなんと10年ぶりだったのですが、驚くべきことに真衣さんは相変わらずスレンダーで若々しい姿でした。外見は当時とほとんど変わっていません。
それに対して私の方は随分変わって見えるのでは?と心配でした。
<次回へ続く>
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