香りの功罪(2)

<前回からの続きです>

さて、それでは匂いにまつわる「体質の問題」とはいかなるものでしょうか?
前回のコラムでは、「比較的長時間入浴していなくても甘い香りを持続できる素晴らしい体質」ということに触れましたが、要するにこの正反対の体質というわけです。つまり、洗っても臭気の落ちない体質ということですな。いやもっと正確に言えば、シャワー直後は良いのですが、徐々に臭気が漂ってくると申しましょうか...。なかなかに難儀な体質というわけです。

普通に考えれば、相手がこの体質か否かはプレイしてみないとわからない、と思われるでしょう。
ところがドッコイ、これが意外にも相手を見ただけで、なんとなーくヤバそうだゾ〜というのがわかるのです。その女性がかもし出している全体的な雰囲気が、だらしない印象である場合は要注意ですぞ! この場合、「体質の問題」を抱えている可能性が極めて濃厚といえましょう。

逆に、見た感じ清潔感があって魅力的な女性なら、まず大丈夫です。
中でも、ファッションやメイクにスキの無いお姉さん系であれば体質問題とは無縁ですので、非常に安心感がありますね〜。こういう人は体質うんぬんもさることながら、自分の体の状態に敏感ですのでそもそも体を清潔に保っています。
私は女性の手や指に対するフェチの気がありますので、女性の手先についつい目がいくのですが、たとえば爪の形が美しく、かつきちんと手入れされているような女性の場合、体質問題にブチ当たったことはありません。

また、私はどちらかといえばスレンダーなタイプが好みですが、その理由はやはり、細身の女性ほど体質問題と無縁である確率が高いからでもあります。
もちろん豊満で魅力的な女性も良いのですが、どうも顔面騎乗といえばお尻の大きな女性でしょ?みたいな風潮が幅をきかせているような気がするため、私はそのアンチテーゼとしてスレンダーなタイプに走りがちですね〜。
とにかく世の中には太った女性に顔面騎乗されたい!という好事家が、非常に数多く存在するようです。なにしろ「BBW Facesitting」という、いわゆるデブ専顔面騎乗のカテゴリが存在するぐらいですから・・・。
私は初めてプレイするクラブの女性から、「顔面騎乗ならお尻の大きい人がいいんじゃないの?私そんなにお尻大きくないけど大丈夫?」なんて言われることがしばしばあるのですが、そのたんびに私は「違―う!スレンダーで美しい人だからこそいいんですーっ!」と、ここぞとばかりに強調しています。

...若干、話がズレてきました。
ともかく顔面騎乗における匂い問題は「感性」と「体質」というふたつの要因によって左右されるものと考えられます。私自身、甘い香りに癒された体験を振り返ってみると、いずれもこのふたつ要因にの問題は無かったと記憶しています。
その一方で、いずれの要因にも問題アリの人との体験もかつてはありましたねぇ。いやはやなんともこのときは暴力的な悪臭によって完全にノックダウンさせられてしまいました。私にとってはトラウマです。ダチョウ倶楽部じゃありませんが「殺す気かーっ!」と叫びたくなるものでした・・・。

とまあ、そんな体験もありますので、プレイ前にシャワーを浴びるなりして、お互い清潔な状態でプレイに入る、というのが私にとってはごくごく普通の感覚です。
しかしながら、何度も言うようですが、顔面騎乗愛好者の男性の中では、私のような感覚の持ち主は少数派のような気がします。
このサイトに届く男性からのメールやアンケートによれば、極めて多くの方々が、シャワーを浴びていない状態でのきつい匂いが好きだと告白しています。また顔面騎乗愛好者に限らず、たとえば使用済み下着の売買なども盛んなようですが、これもシミつきだの何日も穿き続けたパンツ、などといったものに価値が見出されているようです。(私にとっては単なるクサパンでゴミみたいなもんですが。。。)

私はこれまで、少なくとも「匂い」に対する自分自身の感覚は、いたってノーマルであり、間違いなく多数派に属すると思っていたのですが、実はもしかすると私の方が異端なのかもしれません。最近特にその思いを強くしてきました。
このような、女性の(股間の)匂いに対する、まさに正反対ともいえる感覚の差は、一体何に起因するものなのでしょうか?

ひとつには幼児体験にそのルーツが見出されるのではないかと考えられます。
キツい匂いを好む顔面騎乗愛好家の方々には、幼少の頃、自分と年齢の近い幼なじみとか従姉妹の女の子にふざけて顔に座られた経験から顔面騎乗願望に目覚めた、という人がどうやら多いようです。この場合、顔に座る女性は子供ですから、その匂いははっきり言ってションベンくさいもの(失礼)と推察されます。しかしながら座られた本人にとっては、その猥雑な匂いがエロチックな感覚を伴って記憶に刻印されてしまった、ということではないでしょうか?
また、(臭い)下着フェチの人であれば、子供の頃洗濯物の中に突っ込まれていた女性の下着を何気なくクンクン嗅いでみたところ、その強烈な匂いが官能的なイメージと結びついて脳裏に刻み付けられた、といったところなのでしょうかねぇ。
まさにヰタ・セクスアリスといったところですな。

私の場合、いいんだか悪いんだかわかりませんが、幼少の頃にそのような経験はありませんでした。
私が顔面騎乗願望に目覚めたのは、既に述べたように、子供の頃「悩殺あそび」という劇画に出てくる顔面騎乗シーンに衝撃を受けたことがきっかけでした(「顔面騎乗との出会い」参照)。つまり「目」から入ったわけで、そこには匂いがありません。
そのためか、私にとっての顔面騎乗は、少なくとも匂いに関しては無色透明なイメージでした。そして成長するにつれ、現実の女性と接してゆくうちに、女性からほのかに漂うシャンプーや香水の甘い香りが、女性の心地よい香りである、というイメージを植えつけられてきたような気がします。
その帰結として、顔面騎乗で感じる香りも、その甘い香りの延長線上にあるべきもの、と捉えているフシはありますねぇ。まあ、実際に顔面騎乗を体験してみても、魅力的な女性ならばイメージ通りの甘い香りなわけですから。。。

キツい匂いを好む理由としてもうひとつ考えられるのは、ギャップを楽しむ遊び心でしょうか?
つまり、「こんな綺麗な人が、こんな強烈な匂いをさせてるぞ! スゲー」みたいな感覚です。これは私もわからなくはありません。魅力的な外見と生々しい匂いとのギャップに興奮することもあると思います。
しかしながら、その女性が大して魅力的でなければ、「ただクサイだけ」、ということになりましょうし、そもそも一時的な興奮を覚えても癒やしを感じるということは、少なくとも私にとってはありません。

このように顔面騎乗愛好者は、おそらく匂いに関しては「ナチュラル派(きつい匂いを好む)」と「清潔派(甘い香りを好む)」にくっきりと分かれるものと考えられます。中間派の存在はちょっと考えにくいところです。
私は言うまでもなく後者に属しますが、現時点の感触としてはどうやら前者がメジャーのようですね。

まあ、多数派が何であれ、私の中での顔面騎乗のイメージは、あくまでも美しく魅力的な女性による清潔で甘い香りに包まれた、癒しの行為です。(と、締めくくってはみたものの、私に賛同してくれる人は果たしているのでしょうか?)


Happy Facesitting Column22