顔面騎乗の探求

小学生の頃「悩殺遊び パンティ泥棒」によって、顔面騎乗の世界と運命的な出会いをしたまでは良かったのですが、それ以降しばらくは大した出来事もなく、ごくごく普通に小学校、中学校、そして高校時代を送りました。
あれほどインパクトのあった「悩殺あそび」との出会いでしたが、時間が経つにつれ顔面騎乗への憧れは徐々に薄れてきたように思いました。
ところが、大学受験も終わり、高校卒業間際という頃に、また顔面騎乗の世界に引き戻されてしまう出来事があったのです。

家の近所に古本屋があって、私は高校生の頃よく通っていました。その店に1冊100円コーナーがあったのですが、あるとき、そこに大量のSM雑誌が山積みされていたのです。当時の私は、SMの世界の存在は何となく認識していましたが、それが具体的にどういうものかはもちろん知りませんでしたし、特別興味もありませんでした。
何気なくパラパラとめくってみたところ、女性が男性の顔に座っているイラストのページが目に飛び込んできました。タイトルの「顔面騎乗」という言葉を見て、SMの世界に女性が男性の顔に座る行為があることを初めて知ったのです。
顔面騎乗という言葉もこのときはじめて知りました。なんともひねりのない言葉ながら言い得て妙だな、と感心したものです。

といったことはさておき、イラストは春川ナミオ氏の手によるものでした。
豊満で妖艶な女性が哀れな男の顔に座って冷たく微笑んでいるという図柄に、ストーリーが添えられているといった構成です。
私は早速積んであった雑誌数冊を選び購入しました。「SM奇たん」と「SMコレクター」という雑誌でいずれも春川氏のイラストが掲載されているものばかりです。
おそらく世界中の顔面騎乗マニアの間で春川氏の名前はかなり有名なのではないでしょうか。今やあちこちのウェブサイトで氏のイラストを見かけます。極めて精緻に描き込まれた絵柄には鬼気迫るものが感じられます。

こうして私は、SM雑誌との出会いによりSMの世界に顔面騎乗というプレイがあることを知りました。
さらに、その雑誌にはSMクラブの広告が掲載されており、顔面騎乗を実際に体験できる場所があることもわかりました。そのうち足を運んでみようと思ったものです。

なお、このとき買ったSM雑誌は、やはり引っ越しのときに全部捨ててしまったのですが、現在いずれも絶版となっているため古本屋で随分と高値で取引されているようです。神保町あたりでは1冊1000〜2000円といった値段で売られているのを見かけます。10冊以上あったのに全部捨ててしまい、惜しいことをしました。

大学生になってからは、普通に恋愛しながらも、密かに顔面騎乗関係の資料(というよりもオカズ?)集めに精を出していました。
SMクラブにも行ってみたかったのですが、一人暮らしの貧乏学生にはとても負担できない料金でしたので、結局学生時代はクラブには行きませんでした。
クラブに行けないので、もっぱら顔面騎乗関係の本やビデオを探す日々を送っていたのですが、なかなか成果があがりません。
当時、顔面騎乗は極めてマイナーなジャンルだったのでしょう。SM雑誌やグラビア誌は多数出回っていたのですが、顔面騎乗シーンにお目にかかることはほとんどありませんでした。まれに、そのようなシーンがあっても、顎や額のところに座っているなど、中途半端なものが多く、「顔の上にきちんと座れよ!コノヤロー」と、ひとりで突っ込んでいました。

でも、ごくごくまれにですが、努力の甲斐あって(?)お宝に巡り会うこともありました。
この時代に印象に残ったものといえば、「シークレット」というSM出会い系雑誌です。雑誌といっても2000円近くする随分と高価なものでした。この雑誌は「SMシークレット」と名前を変えて現在も発刊されているようです。
私が見たのは、確かその雑誌の創刊号だったと思うのですが、「まみこ女王様の 男の顔に乗るの大好き!」というコーナーがあり、これに食いついてしまいました。
まみこ女王様というのはどうやら素人の女性のようでしたが、顔面騎乗するのが大好き、というフレコミでした。
そのまみこさんが、ボンデージ姿ではなく普通の服装で、これまた読者モデルの普通のおじさんの顔にバシッと座っている写真が多数掲載されていたのです。
それまで私は、SM系の雑誌でボンデージ姿の中途半端な顔騎に辟易としていたので、この写真にはとても新鮮な印象を覚えたものです。
まみこさんの顔は、鼻から下しか写っていなかったのですが、スタイルが良くてとても魅力的な女性であることは十分窺えましたし、写真がすべてモノクロだったため、かえって淫靡な雰囲気が伝わってきました。
この「まみこ女王様」シリーズは1年ぐらい続いていたのですが、雑誌の発刊が隔月ペースぐらいだったので、結局4〜5回で終わってしまいました。

振り返ってみれば、子供の頃に顔面騎乗に出会い、大学生になってからは顔面騎乗への願望を抱きながら資料探し(オカズ集め)に精を出していたわけですが、その後社会人になってからは徐々に実践に移っていくようになりました。
実践編は「レポート」のコーナーで赤裸々に告白していきたいと思いますので、ご覧ください。


Happy Facesitting Column04